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反社会的勢力排除条項の必要性について その① 弁護士 吉新 拓世

近時,コンプライアンス重視の流れの一環として,
反社会的勢力に対して屈することなく,反社会的勢力を社会から排除していくことの重要性が叫ばれ,
官民挙げた取り組みが加速しています。

法務省が平成19年6月19日付で公表した「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」においては,
「契約書や取引約款に暴力団排除条項を導入する」ことが平素からの対応として記載されました。

また,現在では全ての都道府県で,いわゆる暴力団排除条例が制定されており,
契約書において,いわゆる暴力団排除条項を規定するよう努力義務を課しているものも多くあります。

そもそも,契約は一旦成立すると,それに両当事者が拘束されることになり,
契約の相手方が反社会的勢力であることが後から判明したからといって,
そのことを理由として契約を破棄することは,錯誤無効(※1)や詐欺取消の要件を充足する場合等を除いて,
原則として許されないものと解されます。

そこで,契約の相手方が反社会的勢力に該当することが判明した場合に,
解除権を認める規定が必要となります。

かかる規定は,契約自由の原則から有効であるものと考えられ,
実際にその効力が認められた裁判例も存在します
(大阪地方裁判所平成23年8月31日判決 (※2))
(金融法務事情1958号118頁))。

※1 注文者が暴力団と密接な関係を有する者であるとは知らずにした,
当該注文者の自宅建物の建築請負契約について,錯誤無効を認めた事例(東京地判平成24年12月21日)

※2 暴力団員との間で締結した結婚式および披露宴を行う契約を,
ホテル側が暴力団排除条項に基づき解除したことが,適法かどうかが争われました。

当該契約には,
「暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律』(平成3年法律第77号)による
指定暴力団および指定暴力団員等の当ホテル利用はご遠慮いただきます。
(ご予約後,あるいはご利用中にその事実が判明した場合は,その時点でご利用をお断りいたします)
また、反社会的団体員(暴力団および過激行動団体など,並びにこの構成員)の当ホテル利用はご遠慮いただきます。
(ご予約後,あるいはご利用中にその事実が判明した場合は,その時点でご利用をお断りいたします。)」
との条項が存在していました。

裁判所は,当該条項の有効性を認め,当該解除を適法としました。

(その②に続きます!)

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