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~空家等対策特別措置法について~その4 弁護士齋藤拓

~空家等対策特別措置法について~その4 弁護士齋藤拓

(その3の続きです)

【2】 市町村による「空家等」への立入調査と
「特定空家等」に対する措置

空家等対策特別措置法ができたことにより,
これまで立ち入って調査できなかった空き家に,
市町村の職員が立入調査できるようになりました(第9条第2項)。

市町村が使用されていない状態が継続していると判断すれば,
この立入調査の対象となります。
どのような場合に使用されていない状態が
継続しているといえるのかについては,
具体的な基準が公表されています。

それによると,建物の状況や管理の程度,
人の出入りの有無,電気・ガス・水道の使用状況,
持ち主の登記や住民票の内容,持ち主の言い分などから,
空き家が使われているかどうかを判断し,
使われていない状態が1年間くらい続いている場合には,
立入調査の対象となります。

さらに,空家等対策特別措置法は,
近隣住民に著しく迷惑をかける空き家を「特定空家等」と名付けました。
「特定空家等」と市町村が判断した場合には,
市町村が空き家を取り壊すことまでできるようになったのです。
空家等対策特別措置法は,そのような
「特定空家等」を,次のように定めました。

(1) そのまま放置すれば
倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
(2) そのまま放置すれば
著しく衛生上有害となるおそれのある状態
(3) 適切な管理が行われていないことにより
著しく景観を損なっている状態
(4) その他周辺の生活環境の保全を図るために
放置することが不適切である状態

空き家が,これらの(1)~(4)の状態になっていると
市町村が判断した場合には,まず最初に,市町村から,
空き家の修理や,取り壊しなどをするように
助言や指導されます(第14条第1項)。

「特定空家等」の持ち主が,市町村による助言や
指導を受けても従わなければ,猶予期限が定められて,
その期限までに修理や取り壊しなどをするように
勧告されます(同条第2項)。この勧告にも従わないと,
猶予期限を定められて,今度は命令が出されます(同条第3項)。

この期限を過ぎても,持ち主が命令に従わなかった場合には,
市町村が,「特定空家等」を修理することや,
壊してしまうことまでできるようになったのです。(同条9項)。

このような「特定空家等」の修理や取り壊しなどにかかった費用は,
持ち主が支払わなければいけません(行政代執行法第5条)。

また,市町村から受けた命令に違反すれば,
最高で50万円のペナルティを課せられる
可能性があります(第16条第1項)。
とても厳しい法律であるといえます。

たとえ住んでいなくても,家族で長年暮らした
思い入れのある空き家もあるでしょうから,
空き家の持ち主が,市町村と空き家を巡って
裁判になってしまうかもしれません。
第4 終わりに

空家等特別措置法ができたことによって,それまで近所
の空き家に悩んでいた住民の方は,市役所に相談して
空き家問題を解決してもらうことができるようになりました。

一方で,空き家をお持ちの方は,空き家を放置しづらくなりました。
「空家等」であると判断されて,市町村から助言や指導を
受けていたにもかかわらず,そのままにしていた場合,
市町村に修理や取り壊しなどをされて,
その費用を請求される可能性があります。

もちろん,空き家が原因で住民に被害が起こってしまった場合には,
別途,被害者に損害賠償をしなければいけなくなる
場合もありますから,空き家の処理や管理には
真剣に取り組むべきです。

空き家の持ち主の方は,ご高齢であるケースも多いと思います。
そのような場合には,ご家族の方も一緒に,これから空き家を
どのように管理していくのかについて,
相続の問題として対策しておかれるとよいと思います。

空き家問題についてお困りの方は,是非当法人にご相談ください。

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