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『残業代への備えを!』① 弁護士 飛鳥井 雅崇

『残業代への備えを!』その① 弁護士 飛鳥井 雅崇

1.はじめに

労働基準法は、劣悪な労働条件で働かされていた労働者を
保護するという目的から制定されたという歴史的な経緯から、
労働者を手厚く保護しています。

しかし、労働基準法が時代の変化に対応できていない結果、
会社からすると、不合理・不条理ではないかと感じる
結論になる事態が生じる場合があります。

たとえば、深夜まで会社に残って残業を行っているが
成果を全く出せない従業員と、定時に帰宅するため
会社にいる時間は短いが確実に成果を出す従業員がいた場合、

現在の労働基準法に従って収入を計算すると
前者のほうが多くの報酬(残業代)を手にすることになるのです。

会社からすれば会社で長時間仕事をしていたか否かではなく、
結果を出したか否かが最も重要なのであって、
現在の労働基準法の考え方は実態に合っていないと
思われる方も多いのではないでしょうか。

2  残業代(時間外手当)の計算方法

月給制で働く従業員の残業代は
以下のような計算式により計算されます。(注)

① 残業代  =時間単価×残業時間×割増率
② 時間単価 =月によって定められた賃金
÷月平均所定労働時間

※ 後の計算でも示すように、
時間単価が残業代算定のための大きなポイントになります。

(注)時給で給料を支払っていない場合(月給制や年俸制)
であっても時間単価を計算する必要があります。

3 実際に残業代請求を受けた場合どの程度の支出を伴うか

例えば、月給30万円の従業員が
月40時間残業したとして残業代請求を行います。

年間の所定労働日数が240日、
1日の所定労働時間が8時間であるとした場合、

その従業員の時間単価は1875円となり、
1ヶ月当たりの残業代は9万3750円、
それが2年間続くと225万円となります
(残業代請求の時効は2年です。)。

以上に加えて、残業代には発生した日の翌日から年6%(商法第514条)、
退職した場合には退職日の翌日から年14.6%
(賃金の支払の確保等に関する法律第6条第1項)の遅延損害金や
残業代と同額の付加金(労働基準法第114条)といった一種の
ペナルティまで課される可能性があります。

さらには、他の従業員も残業代を請求してきた場合、
その支出は大きく膨れ上がっていきます。

そこで、次回は残業代請求を受けるリスクを
会社が予防できる主な制度を紹介致します。

 

(②に続きます!)

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